恋愛依存について(コラム)

恋愛を苦しめる白黒思考~特徴と克服方法~

今回のテーマは、「白黒思考」です。

白黒思考が原因で人間関係が上手くいかない。すぐ不安になる。
そんな方向けの記事になっています。

動画で見たい方はこちらからご覧ください。

 

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白黒思考とは

まずは白黒思考とは何かを簡単に説明していきます。

白黒思考というのは、その名の通り物事を白か黒で極端に考え、それ以外の状態が見えなくなる思考のクセです。別名で『全か無か思考』とも言われます。

良いか悪いかの2つのカテゴリに分類してなんでも判断してしまいがちな思考法と言えます。例えば、正義と悪、成功と失敗、勝つか負けるか、味方か敵か。そんな風にわかりやすくくくってしまう特徴があります。

これは自分の中に善悪の基準があって、その基準でなんでも物事を捉えてしまうことです。その結果、自分を責めたり他人を責めたり、そういう否定が多くなってしまうという特徴があります。

結果だけを見るため、その結果に至る背景とか全体を見ることが出来ないという側面があります。結果という部分だけを見て、それに至る全体背景を見れてないということですね。

また、なんでも白黒つけたがるので、あいまいな状況に耐えられないという特徴もあります。

 

恋愛にもたらす悪影響

では、それらの特徴が恋愛にもたらす悪影響を説明します。

恋人に対して自分の味方か敵かで判断してしまう傾向があるので、恋人がずっと自分の味方でいてくれているか、愛してくれているか、を極端に不安がります。

だから恋人に何度も愛を確認する。部分を見れず結果だけを気にするから、愛しているという言葉や態度を常に求め、確認してしまうのです。100回愛を示されていても、そのあと1回恋人の態度が変わっただけで、「もう私は見捨てられた…恋人は私を裏切った」と感じてしまう。これも結果だけを見ているからです。

結果として、今日恋人は私の相手をしてくれなかった。過去の背景とか様々な経緯を考えず、今日相手をしてくれなかったということは、もう恋人は私を見捨てたんだと考えてしまいがちになります。

そして、味方か敵かの2つのカテゴリしかないから、味方から敵に変わるのも早いです。敵だとわかると幻滅し、幻滅すると相手を全否定してしまう傾向があります。尽くしている状態から一転して、強い口調で恋人を責めたりするのも白黒思考の方に多い特徴です。

こういった特徴で、恋愛がなかなか上手くいかず苦しむ傾向があります。

 

思考力が発達途上

白黒思考とは何かと言うと、思考力が発達途上な状態と考える事ができます。

なぜなら、私達は子供の頃は白黒思考だからです。敵か味方か、正義か悪かで物事をシンプルに見る。それは子供の頃は誰もが通る道です。

代表的なのがアンパンマンという物語です。今も昔も子供達に人気ですよね。

アンパンマンはまさにシンプルな白黒思考で、アンパンマン = 正義で、バイキンマン= 悪者ですよね。

バイキンマンが毎回悪いことをして、アンパンマンがそれをやっつける。すごくシンプルな構成になっています。これがウケるのは幼少期で、成長するに従ってだんだんアンパンマンは見られなくなっていきます。

もう少し大人になってくると、見る物語の登場人物の背景も複雑になってきますよね。主人公が属する正義の組織が、裏で汚いことをやってるとか。主人公が戦っている敵側にも実はそれをやらなきゃいけない理由があって、一体どっちが本当は正義なんだ。みたいに主人公が苦悩したりする。

アンパンマンは絶対に苦悩しないじゃないですか。頭のパンを分けてあげるのが本当に正義なのだろうか・・・なんて絶対言わないですよね笑

この正義とも悪とも言えない状況。見方によっては正義だけど見方によっては悪にも見える。こういう多面的な見方っていうのが染み付いていくことによって、だんだん白黒思考から複雑な思考に移っていきます。最初は白黒思考で、だんだん複雑な思考が身についていくんです。

白黒思考が強いということは、その多面的な見方、複雑な思考が育ってないっていうことなんです。

もちろん私も思考力は発達途上です。複雑な見方は、人生経験を重ねるほどにどんどん発達していくものだからです。完成などなく、私達は生涯発達途上です。その発達のレベルがどの程度かによって、白黒思考が強いっていう特徴が出てきます。

白黒思考が強いと多面的な見方が出来ないので、相手の立場に立って物事を考えるのが苦手でもあります。

さっきの恋愛の例でも、恋人が自分の相手をしてくれなかったら、自分はもう見捨てられると考えてしまったりする。この時、恋人の背景を考えられていません。もしかしたら体調が悪いのかもしれないし、たまたま忙しいのかもしれないし、一人になりたいだけなのかもしれない。

そういう背景をすっ飛ばして、『自分の相手をしてくれない = 自分はもう見捨てられる = 恋人は敵』そんな風に考えてしまう。

これは、共感力にも繋がってきます。

自分の目線の善悪の基準だけで世界を見ようとしている。そして自分の基準だけで世界を見るから、それに当てはまらない出来事が多すぎて、強いストレスを感じてしまう。

大人になって白黒思考が強い人は、うつ病などメンタルの疾患になりやすい傾向があるんですが、それも自分の目線で物事を見ようとしすぎているからと言えます。

 

思考が育たなくなる原因

ではどうして複雑な見方が育っていかなかったのか。その原因は色々考えられますが、私の経験上もっとも多いのは親からの影響です。

親自身が白黒思考で、親の善悪を押し付けて子供のやることなすことを否定したり

親の機嫌がコロコロ変わる人で、機嫌の良い時、悪い時がはっきりしていたりすると、

親の機嫌が良い = 正しいこと
親の機嫌が悪い = 悪いこと

みたいな感じでシンプルに捉えてしまいます。

その結果、複雑な見方が育たず、親と同じく白黒思考のまま成長が止まってしまうことになります。本来なら子供の頃に様々な意見を聞き、自分で考えていく中で思考力は自然と育っていくはずなんですが、それが親からの圧力によって育ってない状態ということです。

もちろん、それ以外が原因の可能性もあるので、親は普通だったんだけど…という方はまた別の原因で白黒思考が強くなった可能性もあります。

どちらにせよ、原因を考えるよりも、これからどうやったら思考力を育てていけるかを考えていったほうが良いでしょう。

大事なのは、今あなたが白黒思考が原因で恋愛がうまく言ってないなら、それをどうやって上手くいくようにしていくかですよね。

 

白黒思考を改善する方法

それでは、白黒思考を改善する方法について説明していきます。

1つ目 思考が偏っていることに気づく

まずは、自分の思考が偏っているということに気付くことが大事です。

これは、『自分の思考 = 世の中の常識ではない』ということを理解するということです。

ただし、人間は皆、思考が偏っています。私たちは目で見たり、耳で聞いたものを、必ず心を通して感じるからです。

その心というのは人それぞれ違うので、自ずと浮かぶ考えも人それぞれ異なります。私達の思考は一人ひとりが違っていて、皆偏っているのです。

よくある例ですと、コップに水が半分入っているのを、

「水が半分しかない」と感じる人と、「水が半分も入っている」と感じる人がいるという話を聞いたことがないでしょうか?

これはどちらが正しいとか正しくないとかの話ではなく、ただそういう風に解釈する人がいるということです。

つまり、あなたの心に浮かんでいるものはただのあなたの解釈だし、私の心に浮かんでいるものは、ただの私の解釈だということです。

世の中は、お互いの解釈で成り立っているということに気付いているかどうか。それが多面的な見方を養う上で大事なポイントになります。

 

2つ目 他の解釈を学ぶ

自分の解釈が偏っていることに気づいた上で、他にどんな解釈があるのかを学ぶことが大事になります。

これは、以前の動画で説明している認知行動療法の7つのコラム法という方法が良い練習方法になります。ぜひ合わせてご覧ください。

この方法は、自分の考えとそれに相反する考えを敢えて考えることで、解釈の幅を広げる練習方法です。

自分の思考を変えるのではなく、自分の解釈は何百、何万ある家の1つにしか過ぎず、他にもいろんな解釈が存在しうるんだということをインプットしていく。そうすることで徐々に多面的な考え方が育っていきます。

 

また他人の意見を聞くことも良い練習になります。恋人の話をよく聞いてみましょう。自分の解釈は置いておいて、相手の解釈を理解するように聞くことが大事です。

あなたの解釈は解釈、恋人の解釈は解釈

そういうふうに分けて聞く練習をしていくのが効果的です。

 

3つ目 自分を見つめ直す

次に、自分自身を見つめ直すことを積極敵にやっていきましょう。

実はあなた自身の日常は、白黒では表せない思考や行動を取り続けているはずです。それ自体が、世界が白黒ではないことの証明になります。

自分が今日一日考えたこと、行ったこと。それらがすべて白黒で表せるかどうか、日記などで振り返ってみてください。

自分という人間の複雑さが見えてくれば、それが自然と他人の複雑さを許容するきっかけになります。

 

まとめ 思考力は学び成長させるもの

以上が白黒思考についての説明でした。
最後に内容をまとめます。

白黒思考とは、複雑な思考が出来る前段階の思考のことです。

白黒思考を改善したいと思うなら、複雑な思考力を育てる必要があります。

思考力なので、ある日いきなり変わることはありません。成長なので時間がかかります。勉強が必要になります。

子供は皆白黒思考でしたが、思考力を成長させて、少しずつ複雑な多面的な思考が出来るようになるのです。なのであなたも、これから練習して成長させることが出来ます。

恋人と長期的に良好な関係を築くために、日々練習していきましょう。

 

では、本日の内容は以上です。

最後までご覧いただき誠にありがとうございました。

 

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