今回のテーマは「自己肯定感が高い人の特徴」です。
これもカウンセリングでよく聞かれます。「自己肯定感が高いってどういう状態ですか?」って。
このチャンネルでも最近、自己肯定感が低い状態について色々と説明しています。
そこで今回は、自己肯定感が高いと低い状態について、具体的な例を交えて説明していきます。
ご自身の今の状態を理解するために役に立つと思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
自己肯定感が高い人とは?
自己肯定感とは、『自分という存在そのものへの肯定』です。それが高いということは、「自分は自分としてこの世の中で生きて良い」って思えている状態ということです。
少し補足をすると、ここで言う『良い』というのは、『素晴らしい!』、『Good!』の『良い』ではありません。『大丈夫』、『OK』という感じの良いです。
「自分として生きて良い」と思えているので、「自分の存在価値とは?」といったことを考える必要がないんです。だって自分として生きて良いのだから。すると、「自分の存在価値を高めるために◯◯する」といったことをする必要がなくなります。
例えば、自分磨きをするとか、他の人に褒められるとか、愛されるとか。そういったことをする必要がなくなります。その分、自分のやりたいこととか、自分の人生が充実するためにどうすればいいか?といった方向に行動することが出来るんです。
つまり自己肯定感が高い状態というのは、「自分の存在価値とは」なんてことを一々考えなくても良くなった状態ということです。この特徴をしっかり理解してもらえれば、以降の説明が理解しやすくなると思います。
自分の価値と成果を切り離すことが出来る
自分の価値について一々考える必要がなくなれば、自分の価値と、何らかの成果や能力を切り離す事ができます。自分の価値は自分の価値。成果は成果。ということですね。
私がよく言っている、「何が出来ても、出来なくても自分は存在して良い」という感覚を持っているということですね。
恐らくこれが、自己肯定感が高い人と自己肯定感が低い人の一番大きな違いではないかと私は考えています。
ちょっとわかりづらいので、例を使って説明します。
例1 自己肯定感が低い人の恋愛
例えば例として恋愛を挙げています。他の価値が重要だと考えている方は、自分が思うものに置き換えて考えてください。他には例えば、仕事が上手くいってるかどうかとか、他の人から尊敬されているかどうか、といった内容です。
●恋愛が上手くいってるとき
恋愛の満足度:100点
自分の価値:100点
●恋愛が上手くいってないとき
恋愛の満足度:10点
自分の価値:10点
自己肯定感が低い人は、自分の価値が何らかの成果の価値と一緒になります。
自己肯定感が低い人も、恋愛が上手くいってるときは自分の価値が高くなります。恋愛も充実、自分の価値もアップ、とっても幸せで充実した状態ですね。
しかし、一旦恋愛が上手くいかなくなり恋愛の満足度が下がると、「恋愛が上手くいかない自分なんて価値がない…」という風に考え、自分の存在価値も一緒に下がることになります。
恋愛が上手くいけば価値が上がり、恋愛が上手くいかないと価値が下がる。ジェットコースターのように自分の存在価値が成果に合わせて上がったり下がったりすることになります。
例2 自己肯定感が高い人の恋愛
●恋愛が上手くいってるとき
恋愛の満足度:100点
自分の存在価値:100点
●恋愛が上手くいってないとき
恋愛の満足度:10点
自分の存在価値:100点
自己肯定感が高い人は自分の価値と成果を切り離せるので、恋愛が上手くいっても、上手くいかなくても、自分の存在価値は100点のままです。
これが、自分の価値と成果を切り離して考えられている状態ということです。
自己肯定感が低いと、2倍苦しむ
自己肯定感が高い人も、恋愛で上手くいかなければ苦しみますし、仕事で失敗をすれば落ち込みます。後悔もしますし、「次は上手くいくように…」と反省もします。その点は自己肯定感が高くても低くても一緒です。
ただし、そのことで「自分には価値がない…」とは感じません。自分の価値と成果を切り離せるからです。成果があれば嬉しいし、成果がなければ悲しい。だけど自分の価値は一定で、上がりも下がりもしない。これが自己肯定感が高い状態です。
一方、自己肯定感が低い人は、成果が出なかったことへの苦しみにプラスして、自分の価値がないことへの苦しみも生まれます。成果が出ない落ち込み、そして自分の存在価値がないことへの落ち込み。と2倍苦しむことになる。
だから自己肯定感が低い人の方が失敗したときのダメージが大きく、失敗することへの恐怖が強くなるんです。
単純に2倍と言ってますが、自分の存在価値の揺らぎは2倍どころではない苦しみかもしれません。5倍、10倍も苦しんでいるかもしれない。それはその人それぞれです。
自己肯定感が高いのよくある誤解
ここからは、自己肯定感が高い人の特徴として誤解されがちなものを3つ説明します。
①落ち込まない、ショックを受けない
たまにこういう説明をされている方がいます。しかし大げさ過ぎるというか、誇張していますね。
先ほども言った通り、自己肯定感が高い人でも成果が出なければ落ち込みます。失恋すれば苦しいしショックで寝込んだりご飯が食べれなくなったりすることもあります。仕事でミスをしたらショックで凹みます。
それは成果が出なかったことへの苦しみです。願ったものが手に入れられなかったとき悲しいのは当たり前の話ですよね。何もショックを受けない。ずっとハッピー。というのはさすがに幻想です。
②自己肯定感が高いと成長しない
これはたまにいただく相談です。「自分のまま存在していい」と思えたら、何も努力しなくなるんじゃないか?成長しないんじゃないか?って。もちろんそんなことはありません。
この疑問を持つ方は、『存在の肯定』と『能力の肯定』がごっちゃになっています。先ほども言った通り、自己肯定感が高い人は、自分の価値と成果を切り離すことが出来ます。
存在レベルの価値は一定。だけど成果は上がったり下がったりするわけだから、さらに良い成果を得るために努力します。
むしろ、「自分の価値が上がるか?下がるか?」といった余計なことを考えなくて済む分、素直に自分のしたい方向、なりたい方向に向かって積極的に努力することが出来ます。
③自己肯定感が高いとわがままになる
これもよくある誤解です。自己肯定感が高い人は他者にも優しくなる傾向が強いです。
なぜなら、「自分は自分として存在して良い」は、「他者は他者として存在して良い」と同じだからです。だから相手を尊重出来るし、相手の不完全なところを受け入れやすくなります。
逆に自分に否定的な人は、他者にも否定的になりやすいです。自分の心の中で自分に対して否定的な言葉を投げかける分、相手に対しても否定的な言葉が生まれやすくなります。
以上の3つです。これらは誤解なので、安心して自己肯定感を高めてください。
終わりに 存在と成果は分けて見よう
今回は自己肯定感が高い人の特徴、低い人との違いについて説明しました。
自己肯定感とは、『自分という存在そのものへの肯定』です。それが高い状態は、自分は何が出来ても、何が出来なくても世の中に存在していいことになります。だから成果や能力で自分の価値が上がったり下がったりしなくなって、自分の存在価値について悩むことがなくなります。
恐らくこの記事を読まれている方の多くは、自己肯定感が低くて悩んでいる方だと思います。今もし悩んでいるとすれば、自分の存在そのものと、成果や能力を分けて自分自身を見つめてみてください。
何が出来ても出来なくても、あなたはこの世界に存在して良いのです。他の誰でもないあなた自身が、あなたの存在にOKを出してください。
成果や能力を積み上げていくのは、その後です。それらはあなたの命の価値になにも影響を与えないのですから。
あなたの命の重みそのものを感じてもらえたら嬉しいです。
では、本日の内容は以上です。
最後までご覧いただき誠にありがとうございました。
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