恋愛依存について(コラム)

共依存の離脱症状〜苦しい恋愛から離れられない理由〜

今回のテーマは、「共依存の離脱症状」です。

離脱症状は、依存症を克服する上で非常に厄介な症状です。非常につらく、それがつらいから依存状態から離れられなくなってしまう…

今回は、「離脱症状とはなにか?」、「共依存の離脱症状にはどんなものがあるか?」といったところを説明していきます。

ぜひ最後までご覧ください。

 

動画で見たい方はこちらからご覧ください。

 

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共依存と離脱症状

離脱症状とは

最初に、離脱症状とは何か?を説明していきます。別名、禁断症状とも言われています。

依存には特有の症状が6つあると言われていますが、その内の1つが離脱症状です。

離脱症状は、依存を止めようとすると出てくる不快な症状のことを指します。

 

離脱症状の例 タバコ

有名なところだとタバコ、ニコチン依存症でしょうか?

禁煙しようとすると、イライラしたりソワソワしたり、気分が落ち込んだりといった症状が現れます。

そして、そのイライラやソワソワがきつくて禁煙できず、結局タバコを吸ってしまう。タバコを吸うとイライラやソワソワが消えて、気分が落ち着く。やっぱりタバコから離れられないや…となる。

これが離脱症状により依存を止められなくなる典型的なパターンです。

これはタバコだけではなく、アルコールとか、コーヒーなどのカフェイン、ギャンブルやゲームなど、様々な依存症でも同じです。

 

共依存は病気ではない

ただし、共依存に関しては正式に病気として認められたものではありません。

ギャンブルやゲームは正式に病気として依存症の一種に数えられていますが、共依存は今のところ正式な病気ではないです。

なので、医学的に正式な意味での離脱症状は、共依存にはないということになります。

ただ、私としては、共依存にも離脱症状はあると考えています。医学的な意味での離脱症状ではないのですが、共依存関係を終わらせようとしたら不快な症状が現れるというのは、共依存の方のほとんどが経験されているからです。

 

共依存の離脱症状

では、共依存の離脱症状にはどういったものがあるのか?

特に恋人関係や夫婦関係で、パートナーと離れようとすると様々な不快な症状が現れます。

離脱症状は、不安や寂しさ、孤独感、絶望感、罪悪感、喪失感、焦燥感といった様々な不快な感情。

実際、私の恋愛依存克服プログラムにも、「恋人と離れられたいけど離れられない」という相談が多く寄せられます。

なぜ離れられないのか?を詳しく聞くと、恋人と離れたら、こういった不快な感情が表れ、それに耐えられず恋人とよりを戻してしまう。という内容がとても多いです。

これが共依存の離脱症状です。

 

離れたいけど離れられない…

この離脱症状のせいで、「恋人と離れたいんだけど離れられない…」という葛藤を抱えることになります。

元々、恋人と離れようとしたということは、その恋人との間に何かしらトラブルが多かったはずです。

例えば、DVとか、モラハラとか、浮気を繰り返すとか、生活費を要求されるとか。あとは恋人がアルコールやギャンブルなどなんらかの依存症を抱えているとか。

それが辛くて別れを決意する。だけど別れようとすると、先ほどお話したように、離脱症状として強い不安や寂しさなどが押し寄せてくる…

「これを抱えて1人で生きていけるだろうか?」そんな風に自問するようになる。

そして耐えられなくなって関係を戻そうとします。「やっぱりやり直そう」みたいにLINEを送ったり、一緒に暮らす家に帰ったりする。

すると、不快な症状が消える。「あ、やっぱり私にはこの人が必要なんだ」と納得し、また関係が始まるわけです。

先ほどお話した、タバコの例と同じですよね。これが依存のループの典型例だからです。

 

この人も心を入れ替えてくれるはず…

ただし、タバコと違うのは、共依存の場合、相手に希望を抱くことです。

元々、別れを決意したのは、なにかしらトラブルがあったからです。

だけどもし、この人が心を入れ替えて、DV,モラハラ,浮気などをしなくなれば、私は今度こそ幸せになれる。それまで我慢して、この人が変わってくれるように努力を続けよう…

そんな風に考えて、また関係をやり直すのです。

そして恋人が変わってくれるように必死で恋人に変わってくれと働きかけ続ける。

だけど恋人は変わってくれず、「こんなに頑張ってるのになんで変わってくれないんだ…私はなんて不幸なんだ…」なんて絶望する。
そしてまた別れようとして、やっぱり別れられず…みたいなことを何度も繰り返すのです。

この動画を見ているあなたも、もしかしたらそのような経験があるかもしれません。

しかし、あなただけではありません。今お話しているのは、共依存的な恋愛の典型的なパターンです。

 

離脱症状がつらくて耐えられない

このパターンの元にあるのは、共依存の離脱症状です。つまり恋人と離れたときに現れる不快な症状(不安や寂しさなど)がつらくて耐えられないから。

それに耐えられないから、恋人のところに戻るしかない。そして「この人もいつか変わってくれるはず。それまで我慢してればいい」と自分をごまかして納得させようとするのです。

離脱症状を乗り越えられるかどうかが、このパターンを抜け出す鍵と言えるでしょう。

 

離脱症状を消したい!と願う

そこで多くの方は、「離脱症状を一刻も早く消したい!」を考えます。

ようは、恋人から離れても離脱症状がなければいい。離脱症状がない離れ方をすれば楽に離れられるはずだ!と。

気持は良くわかります。誰だってつらい思いをするのは嫌ですから…。

だけど残念ながら、それは夢のような話です。

なぜなら、不安や寂しさといったものを消すために依存しているのですから。依存対象がなくなるということは、隠していたものが表に現れる。つまり不安や寂しさが現れるのは当然ということです。

 

あなたの中にあるネガティブな感情たち

共依存の離脱症状は、物質依存の離脱症状とは違います。

共依存の離脱症状は、あなたの中に本来あるネガティブな感情たちです。

「私はダメだ」、「私には生きている価値がない」、「私の人生はつまらない」(だから頑張らないといけない)という、自分に対する無価値感や自己肯定感の低さ。だからこそ、なんとかしなきゃいけないという焦り。

そこから生まれる、不安、寂しさ、孤独感、絶望感、焦り…それらは元々あなたの中にある感情たちです。共依存していることと関係なく存在する。

共依存していようがしていまいが、その感情たちはあなたの中にあるのです。ただ、共依存している間はそれを見ずに済んでいるだけなのです。

 

消すのではなく向き合う

共依存において、離脱症状を乗り越えるということは、自分自身の不安や寂しさと向き合うということです。

あなたの心には押し止められたたくさんの思いが溢れています。もしかしたらそれは子供の頃の体験からきているものかもしれない。

忘れようとしてきた、なかったことにしようとしてきた出来事かもしれない。

もしくは、先ほどから言っている通り、あなた自身の無価値感、自己肯定感の低さ。それからくる焦り。

そういった様々なものを、共依存をすることで見ずに済んでいた。しかし共依存をやめようとすれば押し止めていたものが溢れてくる…それがつらいのです。

しかし、それこそがあなたの現実なのです。自分自身の現実に目を向けられず、他者に依存することで不安を取り除こうとする。それが共依存の現実でもあります。

だから、共依存を止めようとしたら溢れてくるものこそ、あなたが向き合うべき現実なのです。

だから離脱症状を消すことは出来ないのです。

 

向き合うか避けるか

消すことが出来ないなら、それに向き合うかそれとも避けるかしかありません。

そして避ける行為こそが共依存なのです。共依存をしているということは、これまでずっと避けてきたということです。

共依存して相手の問題に振り回される。それは確かにつらいことですが、そうすると自分の問題に向き合わなくて済むという部分もあります。

共依存を止めると、自分自身のネガティブな部分を見つめざるを得なくなる。それがつらいのです。

共依存を克服するということは、避けずに向き合うことである。そのことをしっかり理解しておく必要があります。

つまり、

ネガティブな自分に向き合う = 離脱症状と向き合う

ということです。

私の行っている恋愛依存克服プログラムでは、自分の心と向き合い自分軸を育ててもらっています。
そうやって、自分自身と向き合い、今のネガティブな自分を認め受け入れる力を養うことで、依存を克服することができるのです。

 

終わりに 離脱症状を受け入れよう

本日は、共依存の離脱症状についてお話してきました。

離脱症状とは、依存を止めようとすると出てくる不快な症状のことです。

共依存の場合は、不安や寂しさ、孤独感、絶望感、罪悪感、喪失感といった様々なネガティブな感情が溢れてきます。

ただし、それらは本来あなたの中に最初からあるものです。それがつらくて避けたいなら共依存を続けることになる。

なので、それら離脱症状を受け入れ、自分自身の弱さを認め、受け入れていくことが共依存を乗り越える鍵になります。

離脱症状を消そうとするのではなく、それが自分自身として向き合ってあげてください。

それはつらい行為ですが、その向こうに本当のあなた自身の人生があります。

あなたが共依存を乗り越えられることを祈っています。

 

では、本日の内容は以上です。

最後までご覧いただき誠にありがとうございました。

 

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